【Proxmox入門】基本用語まとめ

Linux

はじめに

自宅で自由に検証できるLinux環境を作成するために、ProxmoxというOSを古いmacbookに導入してみました。

その際に、Proxmoxがどういうものか全くわからなかったので、概要を整理しておきたいと思います。

Proxmoxとは?

Proxmox VE(PVE)は、オープンソースの仮想化プラットフォームで、**KVM(Kernel-based Virtual Machine)LXC(Linux Containers)**を組み合わせた仮想環境を提供します。

簡単に言うと、「ProxmoxはVM(仮想マシン)やコンテナを動かせるLinuxベースのOS」です。

Proxmox Virtual Environment
Proxmox VE is an open-source server virtualization management platform.

1. Proxmoxの基本構成

Proxmoxは以下のような仕組みで動作します。

(1) PVE(Proxmox Virtual Environment)

  • Proxmoxの本体。Debian(Linux)ベースのOSの上に、仮想マシンやコンテナを管理するソフトウェアが組み込まれている。
  • Web UI から簡単に仮想マシンやコンテナを作成・管理できる。

(2) KVM(仮想マシン)

  • Proxmoxでは KVM を使って仮想マシン(VM)を動かす。
  • Windows、Linux、BSD などのOSをインストール可能。
  • 普通のPCのように動作する仮想マシン で、CPUやメモリ、ディスクを自由に割り当てられる。

(3) LXC(コンテナ)

  • KVMと違い、OS全体を仮想化せずに軽量なコンテナを動かす方式。
  • Linux限定 だが、KVMよりも高速でリソース効率が良い。
  • Dockerのようなコンテナ技術だが、OSレベルで分離されている。

(4) Web UI(管理画面)

  • https://<ProxmoxのIP>:8006 でアクセス可能。
  • GUIベースでVMの作成や管理ができる。

2. Proxmoxの基本用語

Proxmoxを使う上で知っておくべき単語を簡単に整理しておきます。

用語説明
PVEProxmox Virtual Environment の略。Proxmoxの本体。
KVM完全な仮想マシンを作成できる技術。Windows/Linuxなどをインストール可能。
LXC軽量なLinuxコンテナ。仮想マシンよりもリソース効率が良い。
Node(ノード)Proxmoxがインストールされている物理マシンのこと。
Cluster(クラスタ)複数のProxmoxノードをまとめて管理できる仕組み。
Storage(ストレージ)仮想マシンやコンテナのディスクを保存する場所。
Bridge(ブリッジ)仮想マシンやコンテナがネットワークに接続するための設定。
VMID仮想マシンやコンテナに割り当てられるID(例: 100101)。

3. Proxmoxの使い方(基本操作)

(1) Web UIにアクセス

  1. https://<ProxmoxのIP>:8006 にアクセス
  2. ユーザー名: rootパスワード: インストール時に設定したもの

(2) 仮想マシン(VM)の作成

  1. Web UIの 「Datacenter」→「Node」→「Create VM」 を選択
  2. VMの名前、OSのISOファイル、CPUやメモリの割り当てを設定
  3. 完了後、「Start」で仮想マシンを起動
  4. コンソールからOSをインストール

(3) コンテナ(LXC)の作成

  1. Web UIの 「Datacenter」→「Node」→「Create CT」 を選択
  2. テンプレート(Debian, Ubuntu など)を選択
  3. メモリやストレージを設定
  4. 作成後、「Start」でコンテナを起動

(4) ネットワークの設定

  • ブリッジ(vmbr0) を使うことで、仮想マシンを実ネットワークに接続可能
  • ip a コマンドで、IPアドレスを確認できる

例: ネットワーク設定の確認

cat /etc/network/interfaces

4. Proxmoxのストレージ

Proxmoxでは仮想マシンのディスクを保存するストレージを選択できる。

ストレージ説明
localProxmox本体のディスクに保存
local-lvmLVM(論理ボリューム)を使ってストレージ管理
NFS外部のNAS(Synologyなど)をマウント可能
Ceph複数のProxmoxノードで分散ストレージを構築

ストレージの確認

df -h
lsb

5. Proxmoxのバックアップ

仮想マシンやコンテナは バックアップ を取ることで、いつでも復元可能。

バックアップの作成

  1. Web UIで 「Datacenter」→「Storage」→「Backup」
  2. 「Create Backup」から スナップショットを保存

バックアップの復元

  1. Web UIで 「Restore」 を選択
  2. 保存したバックアップファイルを選択して復元

6. Proxmoxのメリット・デメリット

メリット

無料で使える(基本機能)

Web UIで簡単に管理できる

KVMとLXCの両方に対応

バックアップ・スナップショット機能が強力

クラスタ化(HA構成)も可能

デメリット

公式サポートは有料(サブスクリプションなしでは警告が出る)

エンタープライズリポジトリは有料プランのみ

Wi-Fiが標準では動作しないことがある(MacBookなど)


7. まとめ

  • Proxmox VE(PVE)は、Linuxベースの仮想化プラットフォーム
  • KVM(仮想マシン)とLXC(コンテナ)の両方を使える
  • Web UI(https://IP:8006)で管理
  • ネットワークやストレージの設定が重要
  • バックアップ機能が強力で、障害時に復元可能

色々と検証してみたいと思います!

最後までご覧いただきありがとうございました。

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